こんにちは!
高知市薊野西町にあるトリアスプラスの戸田です!
前回の妊娠体質を作る代表的な栄養素の続きです。
②鉄
粘膜を作る材料になり、子宮内の環境を整え、
赤ちゃんのベッドメイキングに役立ちます。
粘膜はクッションの役割を果たしていて、
鉄が十分に足りていれば、
子宮内の粘膜は着床しやすいふかふかのベッドなります。
鉄の欠乏は、子宮内の粘膜の材料が足りず、
硬くて寝心地の悪いベッドになり、
受精卵が着床しづらい粘膜になります。
女性は生理があるため、
何もしなくても毎月鉄が失われていきます。
妊娠前は一日2mg失われます。
妊娠中は最低でも一日4mgは必要です。
鉄の働きとして、
赤血球を作ること、体内に酸素を運ぶことが、
よく知られていますが、
妊娠中の場合は自分の体内だけでなく、
お腹の赤ちゃんにも酸素を届けなければなりません。
そのため、妊娠前の倍の量が必要になるので、
妊娠すると貧血になる妊婦さんが増えやすいのです。
しかし、産婦人科で処方される貧血用の薬(経口鉄剤)
を飲んでもなかなか貧血は改善しにくいようです。
・鉄の種類
鉄にはタンパク質と結合してる「ヘム鉄」と
タンパク質と結合していない「非へム鉄」
の2種類があります。
「非ヘム鉄」は、ほうれん草やひじき、小松菜など植物性の
食品に含まれている鉄分ですが、とても吸収が悪く、
病院で処方される経口鉄剤は「非へム鉄」になります。
また、非ヘム鉄は単独では吸収されにくいので、
ビタミンCなど吸収を促進する栄養素が必要です。
そして、吸収を阻害しやすい、食物繊維やタンニン。
玄米やコーヒー、お茶などを一緒に摂ると、
吸収率はダウンしやすくなります。
しかし、「ヘム鉄」は、吸収率が非ヘム鉄の5〜10倍あり、
是非積極的にとっていただきたいです!!
肉の赤身や魚(レバー、鰹、鯖、鰯、豚肉)など
動物性食品に多いのが特徴です。
また、タンパク質、ビタミンB群、ビタミンCが
十分にあることで、さらに効果的に吸収することができます。
歯周病や腸内環境が悪い人も鉄の吸収が
悪くなるので、注意が必要です。
鉄欠乏のまま妊娠してしまうと
お母さんだけでなく、赤ちゃんも栄養不足になってしまいます。
鉄欠乏により栄養が行き渡りにくくなると、
早産や低体重、未熟児で生まれる可能性も
増えてしまうので、しっかり鉄を取りましょう。